白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
慌てて姫凪を起こして
エッチに乱れた身体が
見えない様に抱き締める
「悪かった、嫌だったよな?
俺もここまでするつもりは
本当に無くて…
でも、その…お前が…あんまり
無防備だから…
止まんなくなって…」
ヨシヨシと頭を撫でると
『…だとしても…
なにもここまで…しかも
寝惚けてる所を、なんて
狙ってるとしか…聞いたの?
及川さんに…あの夜の事…』
まさかの名前が姫凪の唇から
零れ落ちた
「は?なんでココでオイカーくん?」
せっかくした我慢が
その名前で無駄になるって事を
まだ分からないわけじゃないだろう?
って事は…
『え?及川さんに聞いたから
あの日みたいに寝惚けてる所に
不意打ちする様な真似を…』
俺の知らないナニかと
重なる部分があったんだろう
だからこその涙なんだろう
訳なんか
過去の話なんか二の次で
スグにでも上書きしたい気持ちを
グッと堪える