白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
なのに
『…デザート、は
ありがたく貰います…
えっと…これ、半分どうぞ…』
「ラッキー!
やっぱり両方頼んで正解だったね~」
姫凪が変わったのか
オイカーくんが姫凪を変えたのか
楽しそうに飯を食う二人
見たくないんだ、本当は。
でも…
見てしまう
姫凪の笑う顔に引き寄せられるように
目が二人を追ってしまうんだ
「黒尾くん食べないの?
食べないなら…貰うよ!」
上の空の俺に呆れたのか
フォローのつもりか
俺の皿から
大切に残してた
最後の一個の唐揚げを
奪い取ったハナちゃんが
「おい!それは俺…の、んぐっ??!」
「ならサッサと食べてよ
ボーッとしてる暇無いんじゃない?
時間は限られてるんだからさ」
それをそのまま
俺の口に押し込み
「(辛いなら出ようか?
私ももう終わるし)」
とか、イケ様発言とかしてくる
本当は逃げ出したい
仲の良い二人を見たくなんかないんだ