白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
俺を見つめる目は
付き合ってた頃を
思い出して
気持ちが溢れ出してしまいそうになる
触れたい
握り締めて
引き寄せて
連れ去ってしまいたい
「姫凪…」
好きだ。
何度諦めても
何度もお前を
好きになっちまう。
『クロ…なに?』
このままキスして
押し倒して
めちゃくちゃに壊してしまいたい
…なんてな。
「コラコラ。
そんな顔して
男に手ぇ伸ばしたら
襲われンぞ
紳士な鉄朗くんじゃなかったら、な!
自分でやりますぅ!」
もう泣かせたくない
傷付けて嫌われるくらいなら
『やれるなら最初から
やってクダサイ!
スキ見せてたら
お色気タップリな
お姉様に狙われちゃうんだからね』
「狙われた所で
逃げ切れる自信あるんで~
スキ見つけるのは
今でも得意なんだよ
なんせ、元音駒なもんで
オマエはスキ見せんなよ
逃げるのヘタクソなんだからな
俺はもう…助けてやれねぇから」
傷付ける事のない
距離を選ぼう。