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【DBトラ】幼馴染

第2章 後編



 そして、ふたりはトランクスの家であるカプセルコーポレーションに着いた。

 ここに来るのはとても久し振りで、思わずユメはその大きな建物を仰ぎ見る。

 トランクスはここの一人息子なんだよなぁ……。

 改めて考えるとやっぱりすごい。

 そしてそんな人を好きになってしまった自分が怖い……。


「トランクスって、やっぱりカプセルコーポ継ぐの?」

 ふと訊いてみると、

「どうだろうね。まだあまり考えてない」

トランクスらしいマイペースな答えが返ってきた。



 本当にいつぶりだろうか……?

 裏にある玄関から入ったユメは、キョロキョロと懐かしい室内を見回す。


「母さん、ただいま。……母さん?」


 トランクスが声を掛けるが、誰も出てこない。


「いないのか……研究室の方かな。ごめん、ユメ」

「え、いいよ! ……ちょっと残念だけど」


 ユメにとってブルマは理想の女性だった。

 いつも明るくて、綺麗で、バリバリ仕事してて……昔から憧れていた。

 残念だったが、忙しい人なのだからしょうがない。


「じゃあ、オレの部屋行こうか」

「え……?」

「久し振りだし、ユメとゆっくり話したいし」


 トランクスが何気なく言いながら廊下に出る。

 ユメは真っ赤な顔でその後姿を見つめていた。


 ふ、ふたりっきりで……!?


 トランクスの部屋に上るのは初めてではない。

 しかし大抵は悟天も入れて3人だったから……。


 話って言ったって……、

 一体何を話したらいいの~!?


 戸惑いと嬉しい気持ちと緊張とで、ユメの頭はパニック寸前だった。





「そこ座っていいよ」


 トランクスがジュースの入ったペットボトルとコップをテーブルに置きながら言う。

 部屋の大きな窓からはキレイな夕焼け空が見えていた。

 おずおずとソファに腰を下ろすユメ。

 ……前に来たときは確かこんなソファなかった。

 当たり前だが、昔とはだいぶ部屋の感じが変わっていた。

 昔は大量におもちゃがあって、悟天と夢中で遊んだものだ。

 今はトランクスらしい、シンプルで清潔感のある部屋になっていた。

 なんか……男の子の部屋って感じ……。


 妙に緊張してしまう。


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