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君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】

第1章 登校


××さんと反対方向を向いてあくびする。少し目が潤んだ。
俺も眠いんだろうか。まぁいつもより30分早く起きてるからなぁ。

顔を戻すと、××さんと目が合った。
にこっと笑われてドキッとする。
「あくび、うつっちゃった?」
とりあえず頷くと、くすくすと笑う××さん。
「あくびってなんでうつるんだろうね。不思議。」
あくびはよく分からないけど、眠気は脳波を通じて他人にうつると聞いたことがある。
まぁそういう人間味の無い科学的なことはどうでもよくて。
俺としては××さんからうつされたものなら、眠気でもあくびでも何でもいいかなと思った。

「あくびってどんどんうつって、世界一周とかしちゃうのかな。2人の間で連鎖したりしないのかな。」
××さんがなんだか壮大な話を初めて、おかしくって笑ってしまった。
延々とあくびが連鎖したら、2人とも会話出来なくなっちゃうよ?

あくびはごめんだけど、××さんと俺の間で何かが連鎖したらいいのに。
俺の考えてることも十分壮大な話だった。
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