第1章 新生活の幕開け
そしてその男の人は窓側の1番後ろの席の、緑の髪の毛をした馬鹿みたいに身長の高い男の人へと笑顔で歩いていった。
「…高尾、その呼び方をやめろ。そしておしるこが無かったとはどういうことなのだよ。」
「あぁ、いやぁ〜購買超混んでてさぁ、俺も頑張ったんだけど…ってあれ!?」
ぱくぱくと魚のように口を開けて驚いているわたしに、どうやら気付いてしまったようだ。
「あっれ〜?!さっきの子じゃん!うっは!なに!?まさか同じクラス!?」
今度は向きをかえて、また変わらぬ笑顔でこちらにずんずんと進んできた。
まじか!来るのか!なんで!!
オロオロと焦っている間に、高尾君(?)はすぐそばまで来てしまって、
「いやぁ、偶然偶然!そっかー、君入学式休んだ子ね!じゃあ知らねえわけだわ」
なんて、人のせっかく忘れていたショックな出来事を掘り返して来た。
しかしとにかく焦っていたわたしは、そんな事も気にせず
「う、あぁ…うへへ…シャッセン……」
というとにかく気色悪いこと限りない言葉を言い放った。
死にたい。
「ぶっは!なんでそこで謝んだよ!うはは、ウケる!まあ〜これもご縁ってわけだ、俺、高尾和成。よろしくな」
「あ、富坂鶴子と申します…よろしくお願い致します…」
なんてかんじで、高尾君はわたしのコミュ障全開の態度を軽く受け流してくれたけど…
前言撤回
学校が始まってほんの少しだけども
先々不安で一杯です。