• テキストサイズ

KMT

第2章 リトルアンダースタン


「おぉ〜い、鶴子ちゃん香織ちゃーん!帰るぞ〜〜!」

高尾君に名前を呼ばれてそこでやっと意識がはっきりと戻った。

や、やばい、高尾君を見つけた所から記憶がほとんどない
高尾君だけ見てたって事は覚えてる…覚えてるんだけど…!

「え、わっ、ちょ、ちょっと待ってください!」

慌てて帰る準備をする

「鶴子、今日ずっとぼーっとしてたけど大丈夫?熱でもあるの?」
「そ、そうかな、熱はないと思うけど…アハハ…」
香織にまで心配されてしまった…

体育館を出て、4人で帰路につく。
しばらく4人で歩いた後、緑間君と香織とは途中で別れて、偶然家の方向が同じだった高尾君と2人で帰る事になった。

「………」
「………」

無言て!!!

気まずい!気まずすぎる!!
いつもは香織がいるから少し安心して話せるけど…!
男の子と2人になんてなった事ないし、何を話せばいいのかさっぱり分からない。

1人うつむいて内心あわあわとしていると

「今日どうだった?楽しかった?」
と、高尾君が明るく話をふってくれた
「あ、あぁ、はい!とても!」
「そっか〜よかった。今日鶴子ちゃんずっとぼけっとしてたからさぁ、もしかしてつまんねえのかなと思ったんだよね」
「違います!違いますよ!!あ、あれは…そう!凄すぎて呆気にとられてたっていうか〜その〜〜…」
見られてた…!最悪だ……!!
高尾君に気を使わせてしまったじゃないか……!
こんな言い訳じゃ苦しすぎる!
「あぁ、真ちゃんね〜すごいっしょ。アイツ真顔で『俺のシュートは落ちん』!とか言うから」
ケラケラと笑いながら緑間君のマネをする。
「なんですかそれ」
それが面白くてクスクス笑いながら返事を返す。
/ 32ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp