第2章 ヘリオトロープの恋
頬に手を添えられて振り向かされる。
ギュッと目を閉じてくちづけを待つ。
…が来るはずの柔らかい感触はなく、かわりに肩にリヴァイさんの頭が乗った。
「……怖いか?」
「!?」
その言葉が今までにないくらいに優しくて、本音がこぼれた。
「怖いです。すごく…」
リヴァイさんが顔を上げた。
「……でも…リヴァイさんなら…頑張れる気がします…」
ちゃんと笑えたかわからないけど精一杯の笑顔を向ける。
つないだ手が震えているのが解る。
真剣な表情で見つめられるだけで勇気が出る。
「もう止まらんからな」
「…はい」
ひとつキスをしてリヴァイさんの手が私の服にかかる。
簡易的な夜着なので胸紐を外して裾を託し上げたら隠せる場所はなにもない。
服を脱がされ、下着姿になる。
「………」
「………」
リヴァイさんの動きが止まった。
「?」
「……これは…普通に触っても良いのか?」
少し顔を赤らめながら視線を逸らすリヴァイさんに胸がきゅうぅっとなる。
そっとリヴァイさんの手を取って胸に導く。
堅くて熱い手のひらが胸に埋まる。
「分かりますか?リヴァイさんに触れられてドキドキしてます…」
自分がこんなに大胆だったなんて思わなかった。