第9章 ────一心同体の未来求めてる────
「で、何が聞きたいの?」
「をどうする気ですか?」
「やっぱりそれか・・・ホント過保護だよネ。」
「何とでも仰ってくれて結構。
私はの一番を考えているのです。」
それはオレも一緒。
「どうしようとオレの勝手でしょ?
あの子はオレのモノなんだから。」
「ふざけないでいただきたい。」
淡々と言葉を返すレイジ。
ふざける?そんな気持ちで兄さんから奪えるわけないだろ?
「まぁ悪いようにはしないよ。」
「当然です!」
珍しく声を荒らげたレイジは、眼鏡を指で押し上げた。
「聞きたいんだけど、とシュウは仲良いの?」
「あぁ、良いんじゃないですか?
二人で寝ていたりしましたからね。」
「・・・そう。」
「それがどうかしましたか?」
「別に・・・唯・・・───」
「おいレイジ。
の着替えはどこだ?」
噂をすればやってきた。
「の部屋ですよ。」
「妹が居ないと眠れない
・・・っておかしいんじゃない?」
「別に・・・
そんな事一言も言ってないんだけど」
「どうだか・・こんな兄貴じゃ心配で
寝言で名前呼ぶのもおかしくないね。」
思えばあの時からが気になっていたのかもしれないね。
「・・・が?」
「そうだけど?」
「ばかなヤツ。」
そう言って笑ったシュウを何故かと似ていると思った。
「どうせは起きないでしょうから
貴方も休んではどうですか?」
「そうだね。」
それにしても、シュウからの匂いがするのが気に食わない。
さて、の部屋は・・・
「の部屋まで案内しましょうか?」
「いや、大体分かるから平気。」
「流石始祖・・・とでも言いましょう。」
「言葉は選びなよね。」
リビングを後にの部屋を探す。
ここが、シュウの部屋か・・・
「邪魔。」
「・・・あの子に触れたらどうなるかわかるよね」
「ククッ・・・こうなるなら、
噛み殺しておけば良かったよ。」
目が笑っていない。
「よく言うよ。
可愛いくてできないクセに・・・」
シュウは、何も返さずそのままの居る部屋へと消えた
早く戻っておいで?