第22章 緋色の夢　〔Ⅶ〕

深いキスを交わしながら服を脱がされて、肌を露わにされたとたん、夢のようにも思えたことが、急に現実のものへと変わった気がする。

「あんまりじっと見ないで……」

「見ないとかできるわけねぇーだろ。いまさら隠したって無駄だぜ？　」

「そんなこと言われたって……」

こんな姿、男の人に見られるのなんて初めてで、どうしようもなく恥ずかしい。

胸元を隠しながら、ハイリアは見透かしてくるようなジュダルの赤い瞳を見つめた。

にやりと笑みを浮かべられて、ドキリとする。

「恥ずかしいなんて、すぐに忘れさせてやるよ」

身体に埋もれるように覆いかぶさってきたジュダルに甘く囁かれて、キスされた。

首筋に舌を這わせはじめたジュダルが、ゆっくりと下がっていくのが見え、頬が熱く火照る。

ぞくぞくとする刺激が肌を伝い、自然と息が乱れていった。

こぼれ出そうになる声が恥ずかしくて、どうにか堪えていると、鎖骨の辺りを柔く噛まれて、くぐもった声が漏れ出した。

柔く甘噛みしながら、舌を這わせて下る彼の刺激に身体が震え、じんわりと熱をもつ。

胸元を隠していた手を外されて、ジュダルの大きな手が包み込んできたとたん、背中がぴくんと跳ねた。

「おまえ、細いわりには意外と胸あるよな」

「言わないでよ……」

見られているだけでも恥ずかしいのに、ジュダルに胸を触られているなんて、おかしくなりそうだ。

柔く揉まれ、ぞわぞわとした感覚が走り、胸の頂に触れられれば、息が乱れて身体が跳ねる。

刺激が駆け抜けて、鼓動が速まると共に、身体が熱を帯びていくのがわかった。

落ち着かない鼓動も、熱くなる肌も、震える身体の反応も、全て彼に知られてしまっているのだと思うと、恥ずかしくて、前を見ていられなくなる。

ジュダルから目を逸らし、声を押し殺して感覚に耐えていると、急に胸の頂が弾かれて、ぞくんっと強い刺激が襲ってきた。

「ひぁん！　」

ビクンと身体が跳ね上がり、思わず声をあげてしまい、慌てて口を押さえ込んだ。恥ずかしさに頬が熱くなる。