• テキストサイズ

【鬼灯の冷徹】ダイアード災厄

第5章 花蟷螂 ※一応R指定




「わたくしがこのような真似をしてしまった理由、聞いていただけますか?」


「は、はい・・・」


「それは、貴方があまりに美しかったから・・・」


「えぇ!?」


唐突な言葉に私は声が詰まった。
それなりに普通ではあると思うけど、美意識の高そうなこの人御眼鏡に適う程の物では決してない。


ようやくそれを言葉にすると、彼は笑いを含んだ調子でこう返してくれた。


「もちろん、貴方の外見も美しい。でも、惹かれるんですよ。それ以上に美しい、アナタの魂にね。」


「貴方、今生と死の狭間で葛藤しているんでショ?ご両親を無くされた心の痛みに震えながら」



「なんで、知ってるんですか」


思わず立ち上がろうとした瞬間、眩暈のような眠気に襲われた。

たちまち体の力が抜けて行く。
目もあけていられない朦朧とした私の上から、彼の言葉が降りかかる。


「それはね、狙っていたからですよ。貴方が地獄に落ちた時から。あそこまではわたくしの力は及びませんが、貴方はもうわたくしの籠の中・・・・」
/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp