第18章 壊れる心
どんなに抵抗してもダメで私はいつの間にか抵抗を辞めた。
抵抗してもダメだから。
女「ふふっ、私たちとこの人たち、なにか違った?」
起き上がる力もなくて視線だけ向ければそこには
あのリーダー格の少女がいた。
女「所詮、化け物はどこに行ってもダメなのよ。」
鳩尾を思いっ切り蹴られる。
まるで、あの頃と変わってないというように。
ティ「紅里、そんな奴らいらないだろ?」
目の前にしゃがみこんだのはティキ兄。
ティキ兄はゆっくり私を起こして抱きしめてくれた。
ティ「そんな奴ら、殺しちゃえよ。」
悪魔の囁き。
普段なら絶対になびかない。
けど、私はもう、教団のみんなも何もかも信じられない。
信じるのは今、優しく抱き決めてくれるお兄ちゃんだけ。
優しく微笑むお兄ちゃんを、前に
紅里の心は壊れた。
私は紅里けど、【紅里】は捨てた
私「さぁ、始めようか。」