第8章 エドガー

それから しばらくして俺はエドガーを探しに あいつが住んでいた住宅街に行ったが、聞こえてきたのは …




「 聞いた？ エドガーくんの家。お母さんもエドガーくんも亡くなったって。リリちゃんは生き残ったらしいけど…」

「 かわいそうにね… エドガーくん、妹思いの優しい子だったのに。ユリさんだって まだ若いのにね…」





エドガーは死んだのか？
エドガーは もう いないのか？



辺りを見渡すと、あいつが住んでいた町は焼け野原だった。


「 エドガー、、僕なんにも出来なかったよ… ごめんね ごめんっ…」


ただ1人の友人すら守ってやれない。助けてやれなかった。

俺は なんにも出来ない存在だ。


その日から全てのことにやる気を失った。当主になったところでハンターになったエドガーはいない。俺はなんにも出来ない。

誰かと関わることすら しなくなった。関われば 俺が不幸にしてしまう気がして。




なのに …






俺の目の前にいる あいつの妹は確かに言った。兄を探してると



「 兄を探してる？ エドガーは死んだんじゃないのか…？」