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Everlasting Lovers *ディアラバ*

第4章 彼の部屋で



窓から、夕暮れの涼しい風が吹き抜ける。
私は、ただただクリスタさんの話に聞き入っていた。
彼女は顔をあげ、私に微笑んだ。


「本当に貴女はユリさんにそっくり。と言っても 写真しか見たことはないんだけど……」


なんと言ったらいいか、わからなかった。私はお母さんとカールハインツさんのこと、全く知らなかった。でも さっきの話が本当なら…


「 …ごめんなさい。」

「 え?」

「 ごめんなさい。母のせいで辛い思いを …」

「 … 謝らないで。」

クリスタさんは、優しく私を抱きしめた。


「 私、幸せよ。他の誰の妻になるより、彼の妻でよかったって今なら そう思えるの。 ……ただ。」

桜色のきれいな唇を 彼女はつぐんだ。


「 スバルのことが気がかりで …」



寂しそうにつぶやく彼女に、私は今朝方 決まったことを告げることにした。


「 クリスタさん。私、来週から逆巻家の兄弟の皆さんと一緒に暮らすんです。」

彼女は 目を見張った。

「どうしても、あの町でやらなきゃいけないことがあって、カールハインツさんに息子さんのお屋敷を提供していただきました。だから…… しばらく ここには来れません。でも、、貴女の思い スバルくんに伝えさせてくれませんか?」

「 えっ?伝えるって?」

「 …わかってくれると思います。家を出る最後まで クリスタさんの側にいたんでしょう?手紙でも会いに行きたいって、、大丈夫ですよ。スバルくん、クリスタさんのこと大好きですよ。親子なんだから スバルくんのたった1人のお母さんなんだから…」




「 … そうね。」


そう言うと、彼女はひとしずく涙を流した。

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