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Everlasting Lovers *ディアラバ*

第2章 彼の部屋へ



夕食を終え、兄弟達は 部屋に帰っていった。今、リビングにいるのは 食べ終わるのが遅かった私と、皿洗いをしているレイジさんだけ。

「レイジさん。お手伝いさせてください。」

彼は 私を一瞥し、布巾を差し出した。

「 じゃあ 貴女は拭いてください。」

布巾を受け取り、レイジさんに手渡されたお皿を拭いていく。さっきの騒がしさが嘘のように静かだ。


「ご飯、おいしかったです。ご馳走様でした。」

「 … 当たり前です。 あれで周りが静かだったら いいんですがね。」

目にかかった髪をはらい、眉をひそめながら、レイジさんは言った。

「 いいじゃないですか… 賑やかで、私 楽しかったです。兄弟、仲良いですよね。」


彼は、正気ですか?と言わんばかりの表情だ。

「あれが仲良いなんて、貴女の目は節穴ですか? … 父から聞いていないんですか? 私とシュウの母親、三つ子の母親、スバルの母親、それぞれ違う女です。」

「…知ってます。 聞きました。」

そうですか と皿洗いを終えたレイジさんは、着けていたエプロンを外しながら言った。

「……私達は、別に仲が良くなんかありませんよ。 ただ、兄弟として、わかることもあるので 1つ忠告しておきます。」


マゼンタの瞳が、私を見据える。



「 三つ子には、下手に関わらない方がいい。貴女は、まだ乱暴で自分勝手な面しかみえてないかも知れませんが、彼らの1番の問題
は、そこではありません。」


嫌な予感がしたので言っときましたよ、と言い 踵を返した。


「あのっレイジさん!」

「なんです?」

「 … 心配してくださったんですよね? ありがとうござました。でも、私は大丈夫です。」

別に、積極的に関わりたいわけじゃない。でも 私は あの騒がしい三つ子を どこか憎めなかった。


「……勝手にしてください。あと これを。」


そう言い、渡されたのは 屋敷の見取り図だった。

「 助かります。ありがとうございます。」

「では、私はこれで。」

レイジさんが去っていき、ついにリビングは私だけだ。



「 スバルくんの所へ行こう…」


話さなきゃ、あなたのお母さんのことを…



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