第1章 攫われて
所々思い出してきた所で
自分に付いている手錠、足枷が外せないか
引っ張ったりしてみる
(まぁ、そりゃあ外れないか......)
これで外れたら付けられている意味がない
だが、なんとしてもこの部屋から逃げたい
そんな思いで暴れ始めた
どれだけ暴れてみても取れる事はなく
段々手首、足首が痛みだし遂には
赤く腫れ始めていた
痛くて痛くて、どうしてこんな事になったのかも
わからなくて、悲しくて帰りたくて
遂には涙も出始めた
そんな時
ガチャ
突然ドアが開いた
そこには見知らぬ男が1人立っていた
それを見たあずは驚き固まった
「だ、だれ?」
問いかけても男は答えず無言で
自分の座っているベッドまで近づいてきた
その男が、遂に目の前に立っちはだかった