第7章 お泊まり
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そして、今、
カラ松「……というわけで。改めて、彼女のだ、父さん、母さん」
「よ、よろしくお願いします……」
わたしは、カラ松くんのお父さんとお母さん――松造さんと松代さんの前で頭を下げている。
2人には、もう何度も会ったことがあるけれど、昨日カラ松くんが言っていたとおり、カラ松くんと付き合い始めてから会うのは今日が初めてだ。
松代「あらあら、そんな改まって。頭なんて下げないで、ちゃん」
松造「こちらこそ、うちのバカ息子をよろしくお願いします、ちゃん」
小母さんが頭を下げないでと言っている横で、小父さんが頭を下げる。
松造「……しっかし。ちゃんがカラ松の彼女になってくれるとはなあ」
松代「私はなんとなーくそうなるんじゃないかと思ってたけどね。毎日一緒に帰ってくるし、2人で話している様子とか、すごーくいい感じだったし」
「えっ……そ、そうだったんですか?」
それって、わたしがカラ松くんを好きってことを見透かされてたってことだよね? うわあ、恥ずかしい……
松代「でも、夢みたいだわ!将来的にはちゃんは私の娘になるってことよね? 欲しかったのよね、ちゃんみたいな可愛い娘が」
「むっ、娘!?」
カラ松「ちょっ……母さん、先走りすぎだから!」
松代「あら、先走ってなんかないわよ。いい、カラ松。ぜーったいにちゃんのこと離しちゃダメよ? こんな可愛くていい子、この先絶対に見つからないからね」
カラ松「それは……わかってるし、そのつもりだが」
「なっ……」
か、カラ松くん…!
小父さんと小母さんの前でなんてことを…!