第4章 最終章
なかじんside
「二人とも熟睡~」
LOVEが携帯で写真を撮っている。
本当、寝過ぎ、酔いすぎ。
「ほらー!深瀬!さおりちゃん!」
LOVEが声かけても全然起きない。
どんな夢見てるんだか・・・
「深瀬起きて・・・」
さおりちゃんの口から飛び出した言葉に俺とLOVEは笑うしかない。
「さおりちゃんも起きてー!」
俺はそう言ったけど、
なぜか胸が苦しかった。
「そろそろかえろっか!」
LOVEが言い出した。
「じゃあさおりちゃんは俺がおぶってくよ。」
「じゃあなかじんよろしく。深瀬―!起きてー!」
「ん~・・・・」
「さおりちゃん、起きて。」
「深瀬ぇ・・・好き・・・」
あ~・・・
俺さおりちゃんのこと好きなんだぁ・・・
今はその気持ちに蓋をしておこう。
誰にも気づかれないように。
深瀬が寝ぼけながら歌いだした。
「あ~悪夢を見ていた!」
さおりちゃんもいつの間にか起きていて、
深瀬を見て笑った。
「悪夢・・・見てた・・・」
深瀬も言い出す。
俺とLOVEは口をそろえて言った。
「悪夢なわりに楽しそうな顔だったけどね。」