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Blue【気象系BL】

第14章 青空の下、キミのとなり


俺は、慌ててジャグジーを出て、
濡れた髪のまま、Tシャツとハーフパンツで
コテージを出た。

走りながら、朝の、
嬉しそうな智の顔を思い出した。

「ありがとう」と何度も繰り返した、
キラキラした目。


魚の無知をバカにされたくらいで、
普段の俺なら、あんなに怒らない。

腹も立たない。


なのに...



2人で1本の釣り竿をもって、
大騒ぎしながら、仲良く、
イチャイチャ釣りを楽しむ...

そんな、邪念を持って釣りに行った俺と、
真剣勝負の智と、

温度差があって当たり前だ。



そんな甘い夢を見ていた自分に...

智の身体に触れるキャプテンが、
思っていたよりイケメンだったこと...

いかにも海の男、って感じの胸板に、
完全に負けていたこと...

1日中、全くと言っていいくらい、
構ってもらえなかったこと...


そんなイライラが溜まっていて、
智を突き放してしまった。


彼は、全然悪くない...


......かっこ悪すぎる自分が、情けない。


挙句の果てには、
その恋人を置いてきてしまったなんて。


港まで走ってきても、智とは会えなかった。

メインストリートは、1本だけ。
他に行くところなんてないはず。



智...!!

どこ行ったんだよ??


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