第9章 My sweet honey
どのくらい、時間が過ぎただろう...
いくら見てても、飽きない。
真剣な彼の横顔に見惚れるばかりの、俺...
.....
鼻が細くて高いんだな...
長くてしなやかな指が筆持ってる..
肩が華奢で、薄いんだよな...
ウエストだって、女子みたいだし...
お尻の肉だって、付いてないよな...
.....
...........
.....あれっ?
温かい感触に目を開けると、
5cm先に、智の顔...
.....俺、寝ちゃってたんだ...
「...智...」
まだ、覚めない頭で、彼の名前を呼ぶと、
彼は、黙って俺の首に手を回し、
再び口付けた。
されるがままに、彼からのキスを受けていると、
俺の下唇にちゅうっと吸い付いてから、
智は離れ、ふにゃっと笑った。
「絵、描いてたんじゃないのかよ...」
彼の潤んだ目を見ながら、そう言った。
「だって、翔ちゃんがさ、
あんまり可愛い顔して寝てるから、
襲いたくなっちゃったんだもん♪」
と。
智は、ドヤ顔で言ってみせた。
....もん♪ってさ...
「...襲うの?」そう返してやると、
「襲う!!」
智はさっきより激しく唇を重ねてきた。