第20章 猫王子とウィンターカップ

『まぁまぁ落ち着いてよ緑間君』

「お前にだけは言われたくないのだよ！」

『え？何で？』

「分からないのか？フン、ならば教えてやろう」

『あ、結構です』

「貴様っ…」

『貴様じゃなくて、』

「…緑間真太郎だ」


多分、ちょっと…いやかなり変わっているけど、多分真面目だからこそなのだと思う。…世間一般じゃいくらラッキーアイテムでもハサミを素で持ち歩く人を真面目とは言わないと思うけど。


高尾「おーい、真ちゃんそろそろ時間だぜー。大坪サン、激怒してっからよ。って、あら？キセキの世代全員集合じゃねーの」

火神「高尾じゃねーか」

高尾「火神もいたのか」


ちょっと待て、なぜ貴様がここにいる！






高尾和成！！！！






高尾「何々ー？同窓会でも開いてたわけ？」

「そんなお気楽なわけないだろう。行くぞ、高尾」

高尾「ちょ、オイ！もういいのかよ！」

『かーーーーずーーーーーなーーーーーーりーーーーーくーーーーーーんんんんんんん！！！！』

高尾「げふっ！？」



あたしは高尾和成…そう、中学時代の親友、和にタックルをかました。まぁ足が痛いから全力では出来なかったけど。和は非力な状態のあたしを、体勢を崩すことも無く抱き留めた。