第4章 猫王子と球技大会
『ハッ…赤司、いや赤司様王子様…それは一体…』
「フン。シ●ブリーズ、ピーチだ」
『…どうしよう凄く突っ込みたい全力で笑いたい。だけど今はそんな時間も惜しい!王子様!あたしに少しだけ貸してくださいぃぃぃぃ!』
「今日の授業、寝ないと誓うか?」
『誓う!誓いますから!!!』
「…よし」
まるで餌を我慢した犬のように喜ぶ姿に、耳と尻尾が見えた。そして幻聴だとは思うがワン!と聞こえた気がした。
「…!!!!」
僕はあまり驚いた事がない。あらゆる場合を想像し予想することで想定範囲内の行動に留めたり、常に人の気配を探索するようにした。おかげでテツヤの事も分かるようにまでなった。
その僕が驚いてしまった。いや、だれがこんな事を予想出来ようか。いや、出来ない。
奈央「ちょ、ちょっと!何してんねんアンタ!!!」
『何って…みたら分かるじゃん。奈央、京都人だからって無理に突っ込まなくてもいいから』
川崎の言葉に全員の視線がに集まる。だが当の本人は気にしていない様子だ。
奈央「違うやろ!?ああああアカン!とんでもない女がここにおった!」
『何だと!?それは褒めているのかありがとう!王子、あたし今女として褒められた!』
「…いや、逆だと思うがな」
『?王子?顔赤いよ?熱でもあるんじゃない?』
奈央「アンタのせいや!アンタどういう神経しとんねん!普通男子がおる前でお腹出すか!?」
そう、はシーブリー●を付けるために腹部を露出し、胸元を全開にしていた。見えはしないが正直際どいラインだ。そのせいで男子は食いついている。なぜかイラッとした。
『?お腹くらいテレビの中でも出してるじゃん。あ、奈央ちゃんってば何考えたの?えろい、奈央ちゃんえrブフッ!』
奈央「アホか!もう…赤司君、何とか言ってやってぇな!…赤司君?」
の顔が見れない。それなのにイライラしてしょうがない。そしてそのイライラの原因はこのバカ女な事は確かなのに、を怒る気にはなれなかった、
「これからはやめるんだな。もう授業が始まるぞ」
『王子?あ、チャイムだ』
チャイムのおかげで深くは追及されなかった。僕は影でホッと溜息をつく。そして授業に集中した。