第12章 猫王子と体育祭
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赤司が可笑しい。だってお礼なんて言ったんだよ!?きっと明日は台風だ。
奈央「あ、こんなとこにおった!もうくじ引いてへんの、2人だけやで?」
『あ、もうそんな時間かー。奈央、誰とだった?』
奈央「まだ開けてへんよ!全員くじ引いてから見ようてなってるねん!ほら、赤司君もはよ行くで!」
次にあたし達が出場する1年生による学年二人三脚リレーは少しだけ変わっている。競技が始まる10分前にやっとペアが決まるのだ。しかもくじによって。
他のクラスの横を通るとペアになった子同士がキャッキャウフフで盛り上がっている。男女分けられているわけではないので、男女同士のペアになった人達は特に盛り上がっているようだ。
もちろんあたしは奈央とペア希望で!!!ファイナルアンサー!
奈央「あ、ウチ田中とペアやん。よろしくなー」
田中「まじかよ…川崎どんくさいもんなぁ。こけへんようにせな」
奈央「なっ、こけへんよ!何なんホンマ、ムカつくわ~。、誰とやったん?」
『まだ分かんない。アンカーらしいんだけど…おーい、17番の人誰~?』
「…僕だ」
手を挙げたのは、赤司だった。
『まじでか!よろしく王子~』
「…あぁ」
『って…何で不機嫌なんだよ』
「…本当の事言っていいか?」
『うん』
「…引かないか?」
『うん』
「…笑わないか?」
『あぁもうめんどくせぇな!!!引かないし笑わないから言えって!真面目に聞いてやるよ!』
「…実は、これは夢ではないかと思っている」
『…は?』
何言ってんだ、コイツ。