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猫王子と犬平民

第10章 猫王子と解決


麗華「キャッ!!!!」


麗華ちゃんの元まで歩くと、麗華ちゃんの顔の横目掛けて拳を振り上げた。その結果、後ろの黒板にヒビが入ってしまった。あーあ、弁償かなコレ。


『アンタがあたしに喧嘩を売った事は正解。周りの皆傷付けなくて良かったねー。もし手出してたら…殺してたよ?』

麗華「ヒッ…」

『でもあたし言ったよね?幼稚な事してねーで直接来いって。いくらでも相手になってやるって。だけどお前はあたしの大事なモノに手を出した。本来なら気が済むまで殴らねーと気が済まないんだが…まぁ見逃してやるよ』

麗華「あ…あ…」

『赤司との事は応援してあげる。真っ向勝負で頑張りな。後、奈央とちゃんと仲直りすること。それと麗華ちゃんが嫌がる事してあげる。何だと思う?』

麗華「…わ…あ…」

『って声が出ねえか。じゃあ特別に答え教えてやるよ。あたしは今まで通り麗華ちゃんと接する。嫌いな相手が自分に付き纏う…想像するだけでも嫌だろうね』

麗華「な…んで…」

『何で?麗華ちゃんはあたしをいじめてたんだよ?このまま身を引いたら思い通りになって悔しいじゃん。あたしは勝ちたいの』


…なーんて、きっと半分しか思ってない。きっとあたしは、人に嫌われるのが怖いだけな臆病者。


『あ、あたしは奈央とも赤司とも距離を置かねーから。麗華ちゃんがどう思ってたって、2人はあたしの大事な友達だから』

奈央「…」

『大丈夫だよ、奈央。って事で終わり!!!!ほら皆、次は体育だよバレーだよお祭りだよ!!!!優勝はもらったぁぁぁ!!!』

奈央「…ったく、アンタはホンマ…バカやなぁ」

女子生徒「せやけど、それがやもんね」

男子生徒「うっし!今日は混合チームでやろうぜ!男子の力見せたる!」

『望むところだ!!!ほら、麗華ちゃん。いっくぞーーー!!!』

麗華「…うん」

「全く…甘いな、ポチ。いつか痛い目にあうぞ」

『…もう十分経験したよ。自分を見失って怒り、大事なバレー道具を傷付けられた。何よりも、大事な人を2人も巻き込んだ』

「…巻き込んだのは僕のh」

『それは言っちゃダメ。ほら、体育遅れるよ!早く行こうぜっ!』


麗華ちゃんのしたことは許せない。赤司の言う通り甘いのかもしれない。もっと酷い目にあうかもしれない。けど、これが間違った選択だとは…思っていない。
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