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猫王子と犬平民

第10章 猫王子と解決


麗華「うるさい!!!大体私にはそんな事どうでもええねん!奈央ちゃんの事も!」

奈央「…麗華」

麗華「何傷付いた表情しとるん?私の事友達とも思った事無いくせに」

奈央「…は?」

麗華「せやろ!?昔から友達って言いながら、高校入ってすぐにこの女に媚売ったやん!それに昔やって私と遊んだことなんて、数回しかあらへん!」

奈央「はぁ!?ウチが誘っても、来ぉへんかったんはアンタやろ!?」

麗華「私が断っても奈央ちゃんの周りにはいつも人がおったやん!」

奈央「だから皆で遊ぼう言うたやん!わけ分からへん!とにかく今は関係ない!に謝りぃや!」

麗華「嫌や!私は何も悪ない!!」

「月島…いや、真田」


ヒートアップする麗華ちゃんを赤司が呼ぶ。一瞬びくりとするも、麗華ちゃんは真っ直ぐに赤司を見た。


麗華「…赤司君。赤司君が悪いんやで?私の事、見てくれへんから」

「…何だと?」

麗華「いつもいつもあの女ばっかり!!!せっかく同じ部活にもなったし、同じクラスにもなった!球技大会だって嫌いなバレーを選んだ、隣にもなった!!せやけど…せやけど赤司君はあの女ばかりに優しくしたやん!IHにまで呼んだり、部活の時間を削ってまで作業したり、私の気持ちなんて無視してまで隣を譲ったり!!!」


あぁ。そう言えば嫌がらせがエスカレートしていったのは、赤司と2人で何かした時だった。麗華ちゃんは赤司の事、好きなんだ。


麗華「せやから赤司君の時間を、赤司君と私の時間を奪ったこの女が憎かった!!!赤司君を良いように使っているこの女が悔しがる表情を見たかったんや!」


身振り手振りで叫んでいた麗華ちゃんの胸ポケットから生徒手帳が落ちた。そこには、赤司の写真がたくさん出て来た。真正面から同意の元撮った物ではなく、明らかに盗撮されたようなものだった。


女子生徒「麗華ちゃん、それ…」

麗華「っ!!好きな人の写真撮って何が悪いんや!」

『いい加減にしろ!!!!!』


堪忍袋の緒が切れたあたしは、叫んでいた。
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