• テキストサイズ

BAD END 【おそ松さん】

第2章 bad end *the opening




足が止まる。

止めてはいけないのに、止まってしまう。

「ダメじゃん、逃げるなんてさ」

真後ろに彼がいる。

なのに私の目は自分の腹部に釘付けだった。


熱い。


じわじわと広がっていく赤が何処かの人のもののように見えた。

「ね、僕を見てよ。凛ちゃん」

「っうあぁぁ…!」

ぐっと刃を押し込まれれば血に濡れた刃物がより多く姿を見せた。

「ぐ…ごほっ!げほ…」

熱い。痛い。苦しい。

口からも血が出てきた。
内臓も損傷しているのか。

「ねえ、愛し合おう?」

ああ、狂ってしまったのか。

「…じゅ、しまっ…くん……」

無意識に溢れた愛しい人の名。
それは彼をより狂わすには十分だった。


/ 65ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp