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誰も知らない。【気象系BL】

第3章 嫉妬 × Purple。


マンションに着くと
ニノをベッドに運び


「下、脱がすよ?」


無反応のニノのベルトを緩めて脱がせた。

下着姿なんて見慣れてるのに
俺の心臓はバクバクいっていて。


「パーカー、脱げる?」

「ん…」


「脱がすよ?」


少し汚れてしまったニノのパーカーを脱がせて
Tシャツとパンツだけにすると
毛布をかけて水を取りに行く。




「ニノ。水、飲んで?」


背中を起こして後ろから支えながら水を差し出すけど
ニノはそれを手にしようとはしない。

「飲まないとツライよ?」



「ごめ…」


「謝んなくていいから。
飲まないんなら俺が飲ますよ?」

その言葉に
ニノの目が薄く開いた。



「じゅん、くん…」


「俺が飲ましていいの?」



ニノが小さく頷いた。





いいんだよな?

お前がいいって言ったんだからな?




俺はコップの水を口に含むと
それをニノに口移した。





この時
ニノがほんの少し
微笑んだ気がしたんだ。

そしてまた目を閉じて
すうっ、と眠りに落ちて行った。




同じベッドには寝ることができなかった。
我慢できなくなりそうな気がしたから。


いくら強欲でも
流石に弱ってるニノを襲うわけにはいかないしな。
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