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誰も知らない。【気象系BL】

第1章 葛藤 × Red。 Vol.1


「しょーちゃーーん♪」


1.5m程のこの距離で
そんなに振ったら取れるんじゃね?って位に
右手をブンブンと振るこの男は
一体何を企んでいるのだろうか。


「えらくゴキゲンだね…」

「だって、二人っきりのロケだよ?
珍しくない?!
流石にテンションアガるでしょ〜♪」


いやいや
いつだってテンションMAXじゃねーか。


「楽しみだねぇ、しょーちゃん!」

「そ、そうだね…」



カメラが回っていようとそうでなかろうと
相葉くんはいつもこんな感じで
裏表が無くて
何も変わらない。

いつだって一生懸命で
いつだって優しくて。
ピュアで
明るくて
泣き虫で。


って、あれ…?


ガキの頃から一緒にいるから
良いとこも悪いとこも知ってるはずなのに
良いとこばかりを思いつくのは
身内贔屓みたいなもんなのかな。



元々
俺と相葉くんは Jr. の頃
まともにプライベートで話したことがなかった。

嵐になってから
『翔君』って呼ばれてたのが
ある日突然
『翔ちゃん』
になったんだ。

今思えばあの時が
相葉くんが俺に一歩踏み込んだ時だったのかもしれない。




ロケ地に着くと
相葉くんの瞳の色が輝いた。

地元、大好きだもんな?(笑)
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