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誰も知らない。【気象系BL】

第13章 私と海と電話。


「自分からしといて
おぞましいはナイでしょ」

「俺から?
そーだったっけ?」

「ホント都合良いんだから」


わかってるよ
忘れてないってこと




「あん時のにのの暗号の意味、やっと解読できたんだ」

「マジで?
すごいじゃん」

「バカにしてる?」

「してないって」


時間はかかりすぎたけどね、って笑った


「で?」

「え?」

「解読できたんでしょ? 俺の返事」


好きだよ、にの。
そう言った俺に
にのがくれた返事

『私。 海。 電話。』


「それに対するまーくんの返事をちょうだいよ
その為に俺をここに呼んだんじゃないの?」


そうだよ。
あの言葉の意味に気付いてから
ずっと考えてた

返す言葉を
ここで伝えたかった





「俺も。
俺も、愛してる」





私。 海。 電話。



アイ。 シー。 テル。

アイシテル。



遠い昔の告白の返事は
謎かけみたいな、愛の言葉で

時間はかかったけど
やっと、その返事を返すことが出来た


あの時とは逆に
今度は俺から唇を重ねる
それは掠めるだけの幼いキスじゃなくて
長い長い、大人のキス




「これからも、ずっと俺の側に居るでしょ?」

「居るよ。 当たり前でしょ?」
恋って言ったら
愛に行くよ。」



砂浜に書いた“にの”の文字の横に
“まーくん”の文字が並んだ




☆END☆
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