第6章 オレンジ
君は、僕らが初めて出会った日を覚えてる?
バレー馬鹿に君に期待はしてないけど。まあ、僕が好きなら少しは覚えて欲しい気もするけど…。
君が、僕だけに見せてくれた下手くそな嘘も甘えも弱さも、全部流していくような朝焼けで、君は強くなるために、強い奴を倒すために、世界に羽ばたいていく。__僕らが出会ったあの日のように。
愛を謳った。大地を蹴った。
君のためにどれ程一生懸命になっただろう。
思っても無いこと言って、君を悲しませて。その度に自分に嫌悪して最低だって後悔した。
もし僕がまた生まれ変われたら、誰よりもまず、君に会いに行こう。
そして、沢山の愛と感謝を伝えよう。
「さようなら」