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私の居場所【暗殺教室】

第5章 イリーナ先生





何時ものようにお弁当を詰める
今日からは二つ。
殺せんせーは給料が入ったみたいで材料費とか言い出したから、ラミュールのケーキを買ってもらった。


「おはよう、マシロ」

「おはよう、烏間」


私達の生活は何ら変わることなく進んでいた。
いや、進むはずだった。


「今日から、イリーナ・イェラビッチが英語教師として来ることになった」


烏間の、その言葉がなければ。


イリーナ・イェラビッチは
わたしと同じ暗殺者。
色仕掛けで数々の暗殺をこなしたとか。


「お前は気にせず勉強しろ。国語の小テスト散々だっただろ」


確信を突かれ
箸から卵焼きが落ちた。


「烏間。」

「どうした?」

「私とイェラビッチ…違いなんて無いよね?」

「年齢が違う」


ごもっともです
だけど、私が聞きたかったのはそれじゃない。


「私も彼女も、同じ人間なのに」

「何か言ったか?」


烏間は聞こえなかったのか聞き直してきたが、何でもないと首を振った。


ねぇ烏間
私とイェラビッチだったら
どっちを選ぶ?

なんて
到底聞けないよ。

答えなんてわかりきってるもの。

私は誰にも
人間として見てもらえないんだから。



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