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君と空

第3章 日々


雪泉先輩から、合宿があると知らされてから
2日たった。
あれからも優は
急激に成長している…
私は、マネージャーの仕事をこなすのが
精一杯……
優はすごいな…
モヤモヤとした気持ちが
私を苦しめる…
何も聞こえない…
何も考えられない……
私はどうすればいいの…?
どうしたら、優みたいになれるの?
ねぇ?誰か教えてよ…
私には分からない…
ねぇ、なんで私には力がないの?
自分で、成長する力が私は欲しい…
なんで優だけもってるの?
目から涙がこぼれ落ちた。
そして
意識が薄れていった…











「真紀っ!
真紀っ!」
私を呼ぶ声がする…
優…?
「真紀っ!
大丈夫か!?
真紀っ!」
意識が戻る…
「ゆっ…優?」
目を開けると、
白い天井があった。
「ゆっ…優?
ここ、どこ…?」
確か、私は体育館にいたはずだ。
優だって、練習中だった…
「病院だよっ!
真紀がいきなり、練習中に倒れて
救急車で運ばれたんだよ…」
「えっ!?
そんな…」
やってしまった…
迷惑をかけてしまった…
何も役にたたない私が…
まただ。
胸が苦しい…
すると、自然と涙がこぼれた。
泣いても何もならない…
それでも、止まらない。
ダメだな…
私…
やっぱり、なんにもできないなっ…
涙が止まらない…
胸が苦しい。
締め付けられる。
「真紀!?
大丈夫!?
真紀!」
やめて…
何もしないで
優しくしないで…
話しかけないで…!
「そっか…
分かった…
俺、帰るわ…」
優の淋しげな声が聞こえ、
ドアが閉まる音が
私、1人残された病室に響き渡った…
どうやらさっきの思いが
言葉にでていたらしい。
「ははっ……
やっちゃった…
何やってるんだろ…私……」
かすれた声でつぶやいた。
まだ、涙は止まらない。




『君にも、空にも追いつけない…
私に、何ができるんだろ…
誰か…教えて?
もう…あの日々には戻れない…』



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