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夢遊宴(ゲームMOTHER)完結

第4章 怪しい行商人


ホタルside
初めに言って置こう
ボクはサルだ。
少しばかり頭が働くし
好きなメス猿の〈サルコ〉も居るが
ただのサルなんだ。
それなのに…

なんでこんな事になったんだろう
大好きな彼女のサルコが捕まった
そして僕の首には太くて大きな首輪が
付けられた
変なマスクを付けた人間達
下品にヌヘヘヘっと笑い
僕らを虐める〈ヨクバ〉と呼ばれる男
僕みたいなサルを使って
コイツはなにをするつもりなんだ?

僕に芸を教え込み
逆らうと首輪に電気を流してビリビリ
止めの文句は
「言う通りにしないとサルコの命はないぞ!」
くそぉ…悔しいけれど仕方ない
僕は言う通りに動くしかない
無事で居てね、サルコ
僕はきっと戻ってくるから

ヨクバの指示で僕は砂漠の北西にある基地に走る
砂漠は暑くて、変な生き物がイッパイ居て
気が変になっちゃいそうだよ
あ、アレがヨクバの言ってた基地か?
で…でも……扉の前には怖そうな狼
サボテンウルフが居るんだ
こっちを見て唸り声をあげている
怖いよ…僕みたいなサルが……
勝てるわけ無いじゃないか………
かといって逃げる事が許される訳じゃない
僕が逃げたらサルコが………
………えーーーい!!!
思いっきりウルフに飛びつく 
引っ掻いてもまるで効きそうにない
どうしよう………
さっき砂漠で拾った〈【はしりだま】を
投げつけてみる
【古くなったバナナ】を投げて
ウルフの足元を揺らす
ヨクバが珍しく協力してくれて
なんとかウルフを追い払うことが出来た
でも、僕の身体はもうボロボロだよ… 

基地は地下へ続いてた  
地下通路はジメジメして、汚くて。
とてもユックリ歩く気にはなれない
疲れた身体を引きずって走る 
しばらく行くとヘンテコな機械が2つ
ヨクバは自慢気にその機械の説明をし始めた
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