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夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】

第9章 解けない魔法(東堂尽八)完結


『東堂様!?』

「泣き止むまで離さんよ」

『な、な、泣き止みましたよ!
涙引っ込みました!!』 

「声がまだ枯れているぞ」

『と、東堂様ぁぁ…ホントに…その…』

「…その呼び方…」

『東堂様?』

「その呼び方止めてくれないか?
止めてくれるまで離すつもりはない」

『え…でも…東堂様は憧れで…
私はファンだし…』

「ファンのままで居たいと言うことか?」 

オレは憧れの対象ではあっても
異性の対象ではないということか?
そして異性の対象は真波と言うことか?

『東堂様?』

「その呼び方は嫌だと言ったぞ!」

姫凪を抱く腕の力が強くなり
姫凪の身体も固くなる

「あ…すまない!」

身体を離して顔を覗くと
涙は止まっている代わりに
これでもかと言うほど真っ赤に染まった
顔で姫凪がオレを見ている
これはどう見てもイヤがってる
顔ではない…よな?離して損した

「その顔は好きでもない男にも
見せる顔なのか?」

『え、いえ、その!!』

「その眼差しはただの憧れだとは
思えないんだがな?」 

『東堂さ…』

「東堂先輩。名前で呼べとは今は言わんよ
せめて様付は止めてもらえるか?」

『え…あの…』

「呼ばないなら、また抱きしめて次は
呼ぶまで離さんが?」

『呼びます!東堂先輩!!』

「なんだ?スグ呼んだな。」

またも損した気分じゃあないか。

『東堂さ…先輩、楽しんでません?』

姫凪がオレを睨む

「ん?そう見えるか?」

『違ったら…ゴメンナサイ…』

「違っとらんよ(笑)
姫凪と居るのは楽しいからな」

『!!!』

オレの言葉な目を白黒させる顔が
とても愛おしくて

「その顔ずっと見ておきたいな」

なんて言ってるから

『からかわないで下さい!失礼します!!
あ!今日の事はファン同士の問題なんで
本当に大丈夫ですから!』

本題を聞く間もなく
逃げられたではないか!

やはり捕まえておくべきだった
手を離したことを後悔しながらも
呼び方を変えて貰った事に満足しながら
オレは教室に戻った
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