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夢幻回廊【裏夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニス】

第9章 解けない魔法(東堂尽八)完結


「東堂さーん!一緒に走りませんか?」

後ろから真波の声がした

「珍しいな?どういった風吹き回しだ?」

「いえ、あ、それよりも放課後は
姫凪さん来ないんですかー??」

「来ないと聞いたが、どうかしたのか?真波」

「えー?だって姫凪さん可愛いし♬
また会いたいなーって♬」

そりゃ姫凪は可愛いが
真波がこんなに女子に関心を示すなど
初めてなので驚いた
しかし、それより下せんのは

「姫凪さん?布施は名前で
呼ばれたく無さそうだったが?」

「え〜?それは東堂さんにでしょ?
オレなんにも言われてませんよ〜?」

シレっとした顔でオレに言い放つ

「それにしてもだな…!」

「あ!東堂さん!登りですよ〜!
行っきますよ〜!」

「ムッ…!仕方ない!胸を貸してやろう!」

真波と走るのは楽しいが少しモヤモヤする

「真波、布施の事だが…」

「あ…来る…。そぉ〜れ!!!」

真波が加速する。例の風の翼というやつだ
まぁ、この山神東堂に追えぬモノなど
ないんだが…

オレの集中力が増していく

「いっくぜ〜!東 堂 尽 八」

真波に張り付き抜き返す

「残念だったな真波!まだまだ山神の座は
譲れんよ!」

天を仰ぎ振り返る

「ちぇ…まぁた負けた!」

さほどダメージを受けた様子はないが
少し悔しそうに眉を顰めている真波に

「そう簡単には抜かせんよ!
オマエはセンスはあるんだがムラが
激しいからな…」

「卒業迄には絶対に勝ってみせますよ…」

「気負って走る等オマエらしくないぞ?」

「…勝ちたいのが自転車だけとは
限らないですよ?」

真波がポツリと呟いた

「ん?どういう事だ?」

「…。なーんでもないです!
じゃ、おつかれさまでしたー!」

誘っておいて真波は1人そそくさと
山を降りて行ってしまった
自転車以外に真波が執着しそうな物など
思い当たらないんだが

まさか!?女子の人気の事か!?

…ま、ないか。

ん?今何か引っかかった…

頭を捻りながら山を降り学校へ戻ると
ファンの中にまた姫凪を探す 
やはり…今日は居ないのか…
落胆した気持ちで部室へ帰る途中
ファンの群れのから
身を隠すようにこっちを伺う
姫凪の姿を見つけた
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