第1章 プロローグ
俺の歌で人は救えない。
俺は歌でなにもできない。
……
…………
“きいてくれる人もいないのに”
何が人を救うだ。
バカらしい。
和「なーにがぁ正解で なーにがぁ間違えで……」
「っるせーなぁ!こんな所で歌うなよこのヘタクソッ!」
和「あー・・・すんません」
「チッ・・・さっさとうせろ。」
和「言われなくてもうせるよ。このクソ野郎」
「んだとこの野郎!」
和「ふっ」
「ちょっ、待てこらぁ!」
俺は二宮和也。職業 ミュージシャン
俺は売れないストリートミュージシャン。
友達は少ないし就職は一度もしたことがない。
彼女だっていないしこの前までニートだった。
俺は誰がどこからどう見ても生きてる価値がない。
もう全てにおいて疲れた。
俺は何も無い。
空っぽで、夢だけ無駄に大きいダメ人間。