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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第20章 Silent Jealousy【イケメン戦国】


「おはよう、。」

「あ…家康、おはよう。」


自分のデスクに座り、毎朝の始業前ルーティン……

コーヒーを飲みながら経済新聞を読む家康。

うん、やっぱりカッコイイなぁ。

ルックスは非の打ち所が無い完璧なイケメン。

頭もキレて社内での評判も上々。

これから出世街道まっしぐらだろうって誰もが噂してる。

そうなれば当然、社内中の女性陣から熱い視線を注がれる……ハズなんだけど。

家康ってば本当に無愛想で、仕事中に笑ってる所なんて見た事無い。

話し掛けても必要最低限の会話しかしないし、しかも業務連絡以外には返事もしないんだ。

さすがにね、それじゃ家康にモーション掛ける女性陣も早々に退散するしかないよね。



でも、いいんだ。

だって家康は私の彼氏なんだから。

確かに私と2人でいても余り笑ってはくれないけど、それでもたまに見せてくれるくしゃっとした笑顔はとっても可愛い。

「」って甘い声で私の名前を呼びながら身体に触れてくれる時も、キスする時も……

セックスだって凄く優しいし。



同僚である家康と私の社内恋愛、今のところ誰にもバレてない。

別に社内恋愛が禁止だとかは聞いた事無いけど、わざわざ公にする必要も無いしね。

家康も「社内の皆には知られないようにしたい」って言ってたから、私もそれでいいかなって。

だから家康の良さは私だけが知ってればいい。



でも最近はお互いに忙しくて、中々2人で過ごす時間が取れないんだ。

前にデートしたのは2週間前だっけ?

そろそろ私だって家康に………触れたいのにな。
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