第5章 脅迫の時間
〈 カルマ side 〉
「へぇ、何でも言うこと聞くんだー?
とりあえず渚くんには秘密にしといてあげるよ。
これから頑張ってね、綾乃ちゃん?」
掴んでいた綾乃ちゃんの腕をパッと離して
にっこりと笑ってみせる。
綾乃ちゃんは不安そうな表情だ。
『・・・わたし、もう帰るから!』
逃げるように帰る綾乃ちゃん
・・・まぁ今日のところはいいか。
脅しのネタもできたしね。
ペロッ と 舌を出して自分の唇を舐める
もしかしたら暗殺よりも
楽しいこと見つけちゃったかな?
ーーー明日から楽しみだなーーー
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次の日、教室へ行くと
渚くんと楽しそうに話してる綾乃ちゃんを見かけた。
・・・ふーん、昨日のことがあっても
あんな普通にできるんだ?
渚くんの前で笑えなくなるくらい
綾乃ちゃんを滅茶苦茶にしてやりたいーーー
自分の中で何とも言えない感情が溢れていた。