第8章 通常運転なの　たぶん　そう

大野視点

一度出たキッチンに忍び足で帰って来た。


　翔くんが背中を丸め話している。


（翔くーん　こっち見ないでねー　ふっふふふ）

翔くんの背中を見ながら素早くガムシロップを注ぐ。


（ニノミヤ　お前にも、たーっぷり糖分をヤロウ）


悪い顔している自覚ある。

（でも、楽しい）
　三人がニノのパソコンの所にいる。


「はい　コーヒーだよ」
表情に意識しながら、こぼさないように、そっとニノの横にカップを置く。


（さー　どんな顔するかなぁ）


Ｎ「あ…ありがとうゴザイマス」
　警戒心むき出しのニノ。


（ふふ『ございます』だって！語尾カタコトになってるし！）


「翔くんが入れてくれたんだから　ありがたく飲めよぉ🎵」
（こう言った、飲むだろ？お前…翔くんの事好きだしな）


　ニノが警戒しつつコーヒーに口を付ける。


（ほら、糖分は脳の栄養だろうぉ！ほら飲め！）


Ｎ「う゛っ」
　滅多に聞かないくぐもった声をだし、マグカップから口を離すニノ。


（飲み込め！ほら　グッと！）

　ニノが小刻み震えながら、口の中のをどうにか飲み込んで、大きく息を吐く。

（イタズラ最高！！）


Ｎ「ちょっと　おじさん！！　これ！なによぉ」
　ニノが頬を膨らして詰め寄っていく。


（いいねー、感情的な表情ぉ）



　　大ちゃん！！なんかしたのぉ！！

いきなり相葉ちゃんの声が頭の中に響く


（相葉ちゃん？）
みていた位置を少し上げ、相葉ちゃんを見る。

相葉ちゃんが物凄い目付きで俺を睨んでいた。


（わ！こっちも珍しい顔してる！）


Ａ「ニノのに　何か入れたの？」
　言葉は優しいけど、目が笑っていない。


（おいおい　ここで本性だすなよぉ）




Ｓ「なになに　みんな　立ち上がってどうしたの？」
　翔くんがやって来た。

Ｍ「んー　ちょっとね」
　松潤が翔くんを笑顔で迎える。


（ちょっと悪戯したら…）


Ｎ「ちょっとじゃないですよ！だいぶ甘い！！」
　ニノが俺を睨む。


（仕返しだよ！）
ベーっと舌を出す。



Ｓ「え！甘い！」
　翔くんが驚い声を出す。


（ん　なんで翔くんが驚くの？）