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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第13章 抱えた気持ち


松本視点

N「車の中ですか?助かりました。
  アイバカさんはもう自分で手いっぱいだったので、
  潤くんの機転が無かったら、俺までパンクするところだったよ」
 ニノが相葉雅紀の事をバカ呼びし始めた。

(溜まっている物は、もうなくなったかな?)


「そういえば、相葉くんまだシャワー?長くない?」


N「あ…そうですね……カラスの行水なのに…」
 すくっと立ち上がると、俺の方なんか見ずにバスルームに向かうニノ。

(相葉くんの事になると、真っ直ぐ進むんだよな…)


ニノの背中を見送ると、キッチンに戻る。

洗った皿を拭いて、果物と野菜を切りはじめる。


ルームサービスレベルの料理だからきっと、たいした物じゃないと思ったら、それなりな量があった。

(嵐だからなのか?それとも、これが普通なのか?)




N「そんな所にいないで、出ておいで…」

A「うん…」
 ニノと相葉くんが手を繋いでソファーの方に歩いて行く。


(仲がよろしい。さっさと素直に好きって言ってやればいいのに…)

俺は別に誰が誰と付き合おうとかまわない。


“ホモ”って言われるとカチンとくるけど、男が男を好きで何が悪い。

誰にも迷惑かけないぞ。


う~ん、実質の迷惑は、親か…孫は見せれない…


日本では結婚もできないけど…自分の幸せを求めて、何が悪い。




いろいろ絡み合って、うまくいかなかった“昔”を繰り返さないために。
“今”を生きている。

生きていたいんだ。皆で…

また…“俺”だけ残って、しまいたくない。



コンコン

部屋の扉からノックの音が聞こえる。


(ノック?)


「相葉くぅん誰か来たよ!」
自分の部屋じゃないから、部屋主を呼んだ。


A「………」
 ふらふらっとソファーから立ち上がった相葉くんが俺をジッと見ている。


(どうした?)

気になったから「なに?」と聞いてみるけど、何も言わず部屋の扉に向かっていく相葉くん。
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