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【文豪ストレイドッグス】黒い世界に生きる少女

第3章 マフィア入団


早速私たちは、太宰さんの案内でポートマフィアの事務所に行くことになった。
太宰を先頭に夜の街を歩く。
芥川はずっと黙ったままだ。
太宰は、時々二人のペースを確認しつつ、早足で歩く。

それにしても太宰さん。身体中が包帯だらけだ。それほどに危険な仕事をしているということだろうか。あんなに強い彼が、傷だらけになる仕事…。
全く想像もつかない。

ふと、太宰が立ち止まった。
「着いたよ」
見上げると大きなビル。
ドアのところで見張りをしていた男は太宰の姿を確認するとサッと通した。
「ご苦労様、織田作。」
「お疲れ様です」
微笑む太宰に形式的にかえす男。
芥川とくるみも会釈して建物へと入った。

「さあ、此処が君達の仕事場だよ。とはいえ、しっかり仕事できるのはまだまだ先だと思うけどねー。とりあえず、首領に紹介だけしとこうかな。おいで」
そして、太宰から首領の説明が入った。

長かったので要約すると、マフィアには三つの掟があるそうだ。
・首領の命令には絶対従うこと
・組織を裏切らないこと
・受けた攻撃はそれ以上にして返すこと
上から順番に重要度が高い。
そんな首領というのはいったいどれ程の人物なのだろうか。
少しずつ怖くなってきた。

「大丈夫か…?」
芥川が、此処にきて初めて口を開いた。
聞き慣れたその声に、高ぶっていた私の心は落ち着いてきた。
「うん。大丈夫。」
私の笑みを見て、芥川さんも頬を緩めた。
芥川さんも緊張してたのかな?
あまり見たことのない彼の態度に心が和む。
自分の緊張を殺してまで私を気遣ってくれたことが、ただただ純粋に嬉しかったのかもしれない。






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