第2章 Frohe Weihnachten
──時は遡り、3時間前。
収録が終わり、
自分の車で家に帰る。
マンションの駐車場に車を止めて、
オートロックのドアを開け、中に入る。
エレベーターに乗って、
12階のボタンを押し、12階まで上がる。
廊下を歩いて、自分の部屋の前まで行く。
ここまでは、
いつもとなんら変わらなかった。
が。
鍵を開けて、部屋に入る。
いつものクセで、誰もいない部屋に
「ただいまー。」
と言って。
リビングまで行って、
そのドアを開けると…、
「ハッピーバースデー!」
その言葉と同時に
クラッカーらしき音が鳴り、
電気が着いた。
・・・は?
全く状況が飲み込めない、俺。
「雅紀、待ってたよ。」
この声は、翔ちゃん。
…なんで、翔ちゃん?
そう思ってふと周りを見渡すと、
翔ちゃん、ニノ、リーダー、松潤…。
見慣れた顔ばかり。
「明日、相葉さんの誕生日でしょ?
明日じゃ予定合わないから、今日みんなで
パーティーしようってなってさ。」
ニノの一言で
大分状況が飲み込めた気がする。
だけど、そのニノの後ろにある
リビングテーブルに、
たくさんの料理が乗ってるのも
俺は見逃さなかった。