第4章 S×O【紡ぐ】
可愛くなんてないのに。
やっぱり、櫻井くんは…。
俺の王子さまだもんね。
絶対離さない。
これからいくら嫉妬するかなんて、
見当もつかない。
「櫻井くん、…実は俺、
サボり初めて。」
「奇遇だね。俺もだよ。」
そう優しく笑う櫻井くん。
ぎゅっと抱き締められたら、
櫻井くんの匂いがした。
「…第二ボタン、ちょーだいね。」
「うん…。」
ぎゅーっと強く抱きしめ合い、
お互い笑う。
こんな幸せな空間、
他にない。
ここだけの、幸せな空間。
誰にも邪魔されない、
二人だけの楽園。
二人だけの…。
「…初恋が櫻井くんでよかった。」
「俺も、おんなじだよ。」
「えー?ほんと?
初恋なの?」
「んー?うん。
ここまで好きになった人は
いなかったからね。」
「俺が一番?」
「うん。」
これから、
櫻井くんと、紡ぐ物語。
今、始まる。
ー終わりー