• テキストサイズ

いつも貴方がいた【気象系BL】

第10章 半月



翌日は、『天国』の
真っ白なビーチで並んでいた。

あまり真っ黒になってしまうのは、
仕事に支障を来すから、
日焼け止めはしっかり塗った。

この世のものとは思えないくらいの、
真っ白な砂浜がどこまでも続き、

海もまた、寧ろ作り物なんじゃないかと
疑うほどの美しさで...

ここを『天国に一番近い』と言ったやつは、
本当によく言ったと思う。

まさに、汚れた愛憎渦巻く人間界の存在を、
忘れさせてくれる。

ニノと恋人繋ぎで砂の上...

『このまま、死んでしまっても、
いいかな...』

なんて考えている自分に、
愛しい恋人が言うんだ。

ニノ「このまま、ホントに
天国行っちゃっても、いいかも...」

答えず笑う俺に、

ニノ「なんで笑うかな~...俺今、
すげー真剣に告ったのにひどいよ!しょ...」

俺は、拗ねてすぼめられた唇を
自分の口で塞ぐ。

いつも、俺が考えてること、
それがそのまんまニノの思考。

あんまり同じ過ぎて、笑うしかないでしょ。
離れて俺の顔を覗き込んで、

ニノ「いっつも、これで、
誤魔化されてる気がするんですけど...」

「..ダメ??」

ニノ「ダメ..じゃない...」

今度はニノから...

かわいい唇で、俺の唇を
優しく啄むように口づける...

頭を押さえるから自然と顎が上がり、
唇も開くと、その隙間から、
ニノの舌が滑りこんでくる。

ニノのリードに委ねて、甘いキスを繰り返す。

周りに人が居ないことが、
いつにないくらいニノを
大胆にさせているんだろうな...

(いつも外だと恥ずかしがるくせに)

「ニノちゃん、今日は積極的♡」

そう茶化したら、拗ねた。

(...予想通り...笑)

ニノ「もう///絶対しない!!!」

そう言って反対を向いてしまったニノに

「絶対??...ホントにしないの??」

ニノ「......」
/ 597ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp