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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第20章 Scream


俺達は車で待機していた翔マネに連絡して警察と救急車を呼んでもらった。


翔マネが…俺らのやった事を…自分がやったと証言した。
俺達は後で駆け付けたと。
警察沙汰になる事は…全て被ってくれた。


「櫻井さんを守れなかった。これくらいやらせて下さい」
そう言われた。










翔は病院に運ばれ、直ぐに集中治療室に運ばれた。
待合室には…俺の家族や翔の家族全員が集まっていた。
太陽は…にのの腕の中で静かに眠っている。


何時間経っただろう。
時計が午前2時を指す頃…ようやく治療室から先生が出て来た。


医者「何とか…出血も止まりました。もう命に別状はありません。ここに来るのがあと30分程遅かったら…危なかったかもしりません」


一気に皆が胸を撫で下ろした。


「ありがとう…ございます。先生あの…子供は…」


すると…一息付いて先生が重い口を開く。


医者「………残念ですが…流産…でした」


「………流産…」


和「そんな…」


翔が…流産…。


医者「それと…ご主人。少し話したい事が…」


「え…あ、はい…」


まだショック状態のまま、俺は先生と2人で個室へと入った。


「あの…」


医者「すみません。先程の続きになるんですが…先ずはご主人にと」


「まだ何かあるんですか?」


医者「………奥様の傷の状態が…特に中の状態があまりよく無かったんです。かなり酷い暴行を何度も受けられたみたいなので…」


「そんなに…酷い事を…」


医者「………申し上げにくいのですが…今後…妊娠は難しいかと」


「え…」


今…何て…。


医者「100%では無いですが…確率としては通常の1割から高くても2割程です」


「そんな…」


言葉が出ない。
翔が…妊娠出来ない…?


医者「日常生活には支障はありません。ただ…内臓の状態も…弱ってしまってます。回復の見込みは…ないかと。なので奇跡的に妊娠出来たとしても…流産する可能性も高いでしょう」


「………」


医者「力になれず…申し訳ありません」


「………いえ…。翔は…助かったんです。ありがとう…ございます」


まだぼんやりした頭で…俺は先生に頭を下げる事が精一杯だった。
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