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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第4章 結婚までの道のりー前編ー


ー翔sideー


妊娠を伝えた瞬間、空気が止まった感じがした。

先に子供が出来てしまった事…咎められるかと思い臆病な俺は何も言えずに黙ってしまった。
けれど…。


潤母「まぁ…じゃあ私達もうすぐお祖父ちゃんとお祖母ちゃん?」


潤父「初孫かぁ…」


潤姉「叔母さんかぁ…」


「………」


喜んで…くれてる?


潤「事務所は今結婚の発表と産休のタイミング図ってるから…何時もの事だけど…他言無用でお願いします。」
潤が頭を下げる。


潤父「分かった。翔くん身体に気を付けてな」


「あ、はい…」


潤「翔?どうした?」


潤が怪訝そうに俺を見つめた。


「………いや…こんなにあっさり受け入れてくれるなんて…思わなくて…」


潤母「何も反対する事ないわよ。潤の選んだ人なんだもの」


潤姉「そうよぉ。付き合ってるって聞いた時嬉しかったもん。私はこうなれば良いなって思ってたし」


「めぐちゃん…」


潤姉「こんな顔してるけど潤って結構甘ったれでメンタル弱いとこあるじゃない?翔くんしっかりしてるし真面目だし…潤を上手く引っ張ってくれると思うの。良い兄さん女房になると思うわよ」


潤「甘ったれって…」


「引っ張ってもらってるのは俺です…」


そう。俺は引っ張ってなんかない。


「俺…家事とか全く出来なくて…家の事全部…潤に…潤さんにやってもらってます。掃除洗濯…料理もてんで駄目で…期待外れもいいとこです…」


潤を含めた4人が黙って俺の言葉に耳を傾けた。


「妊娠も…正直望んで出来た訳じゃなくて…でも分かった時凄く嬉しくて…どうしても産みたかったんです。潤さん…俺の為に…芸能界辞めるとまで言ってくれて…守ってもらってます。でも俺は…何も出来なくて…」


潤「翔…」


潤が俺の手を握った。


「でも…俺頑張ります。家の事…精一杯頑張ります。松本家の嫁として恥ずかしくない様に…だから…お願いします!」


潤の手を握り返したまま俺は頭を下げた。


暫くの沈黙の後、潤のお父さんが口を開いた。


潤父「翔くん。顔を上げなさい」
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