第2章 ALWAWYS
サファイアは小さく呟いた。
「ゴメンね、嘘ついて…」
「ん?何か言ったか?」
「いいえ、何でもない」
辛いだけの時間。
涙を見せても意味がない。
どうか私に近寄らないで。
知りたくない。
貴方の全て。
「震えてるけど…」
「怖い……」
「悪ィ、すぐ出てく」
「待って!」
言っておこう。
私のチカラ。
そうすれば私に警戒心を抱いてくれる。
「あのね…」
「ん?」
「私…知ってしまうの」
「何を?」
「全て」
「は?」
「情報も、感情も…全ての人間の事を知ってしまう…。
止められないし、制御もコントロールもできない」
「…」
エースは目を合わせない彼女を見つめた。
そして、意味深げにフッと笑った。
「だから…お前隠してんのか?」
「私が…目を合わせない理由?」
「違ェ、お前がサフィだってこと」