第16章 踏み出す勇気【チョロ松】
【チョロ松side】
これは…うちに帰ったら大反省会だな…
なんなんだろう、僕って兄弟の中でもいろいろこじらせすぎなんだよね。自覚はあるんだ。あるんだけど、どうしても彼女の前だとすぐボロが出る。
完璧を追い求めすぎて空回りするだけ。結局、僕だけはまだ彼女に嫌われまいと必死なままなんだ。
…でも、彼女は、いつだってこんな僕を否定しない。必ず受け入れてくれる。
彼女に出会うまで、正直女の子は苦手だった。恋人が欲しいって願望はあっても、自ら女の子の元へ近寄ることができない。それどころか会話すらろくにできない。
友達になれただけでも奇跡なのに、日に日に想いが募っていく…僕が大切にしたい、唯一の女の子。それが彼女だ。
足りないのは、勇気…
この想いをもし君に伝えたら、君はなんて答えるだろうか―。