第13章 愛を語ろう@烏野高校排球部
「何⁉︎聞かせて!」
菅「ちょっと月島と山口に似てるかもしれないけど…、
慈悲の心、かな。
例えば、医者が患者を救う為の手術とか……恋とかだけじゃなくて、やっぱそういうのも“愛”のひとつだと思うから」
なんか恥ずかしいな、と照れくさそうに笑いながらそう言った。
「Oh…大天使スガエルっ!」
目を輝かせて感激する美心に、「なんだよそれ」とまた笑う菅原。慈愛(てんし)の微笑みである。
「ゴホン…失礼、少々取り乱した。
では、旭!」
東「おっ、俺は…、」
東峰は深呼吸した。なんと言っても、これを告げるには相当な勇気が必要なのである。
東「主将の、俺への優しさだと思う…!」
「なるほど、主将には愛がない、と…」
菅「へなちょこの癖に?」
澤「ひげちょこが俺からの優しさを求めるなんて100年早い」
東「酷い…!」
一大決心も儚く、今日も東峰が主将から慈悲を与えられる事はなかった。(縁下談)