第6章 告白は突然に@青峰大輝
え、ええ、ちょっと待って。何、からかってるの?嘘でしょ?
ビックリしすぎてワンテンポ反応遅れたわ!
ねぇ、『告白』の意味分かってる?バスケは関係ないよ?恋愛だよ?青峰くん、そこ理解してる⁉︎
あまりの衝撃に、歓喜を通り越してそんな疑問を抱いてしまった。そんな心の叫びも知らずに、当の彼は恥じる事なく私を見つめ続けている。
私から仕掛けたのに、こっちがやられてどうすんのさ…。
「…んだよその顔。信じらんねーのか?」
「信じらんない!なんか軽いし」
「…あっそ」
彼は座ったままボールを宙へ放った。それは空中で弧を描き、気持ちのいい、鮮やかなシュートが決まった。
「——ま、コクるのは俺の方だけどな」
タン、タン…
バウンドして戻ってきたボールはそのままに、青峰くんはその場で仰向けに寝そべる。
「…え?」
今、何て……。
「だから、お前には言わせねぇよって事」
“告白?”
たった4文字の言葉が、声に出せない。勘違いだったら…って思うと、どうしても言えない。
だから、口をパクパクとさせるばかりだ。
もし、そういう事だったら…。
「ったく、察せよ…」
彼は呟き、小さくため息をついた。
うるさいなぁ、なんて言おうとしたら、私の頬に腕が伸びて、触れた。
ドキッ
心臓が、痛いくらいに音を立てた。
…でも、それ以上に、
ちゅ…
唇が触れて、
ドキドキが止まらない。