• テキストサイズ

青春メモリアル【短編集】

第6章 告白は突然に@青峰大輝




え、ええ、ちょっと待って。何、からかってるの?嘘でしょ?
ビックリしすぎてワンテンポ反応遅れたわ!

ねぇ、『告白』の意味分かってる?バスケは関係ないよ?恋愛だよ?青峰くん、そこ理解してる⁉︎

あまりの衝撃に、歓喜を通り越してそんな疑問を抱いてしまった。そんな心の叫びも知らずに、当の彼は恥じる事なく私を見つめ続けている。

私から仕掛けたのに、こっちがやられてどうすんのさ…。

「…んだよその顔。信じらんねーのか?」

「信じらんない!なんか軽いし」

「…あっそ」

彼は座ったままボールを宙へ放った。それは空中で弧を描き、気持ちのいい、鮮やかなシュートが決まった。



「——ま、コクるのは俺の方だけどな」


タン、タン…



バウンドして戻ってきたボールはそのままに、青峰くんはその場で仰向けに寝そべる。


「…え?」


今、何て……。



「だから、お前には言わせねぇよって事」



“告白?”

たった4文字の言葉が、声に出せない。勘違いだったら…って思うと、どうしても言えない。
だから、口をパクパクとさせるばかりだ。

もし、そういう事だったら…。


「ったく、察せよ…」


彼は呟き、小さくため息をついた。

うるさいなぁ、なんて言おうとしたら、私の頬に腕が伸びて、触れた。


ドキッ


心臓が、痛いくらいに音を立てた。


…でも、それ以上に、








ちゅ…





唇が触れて、


ドキドキが止まらない。




/ 145ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp